横浜市歴史博物館

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はなみやまいせきしゅつどりゅうせんもんどき
花見山遺跡出土隆線文土器

 都筑区見花山の大熊川南岸の台地上に位置する花見山遺跡から出土した縄文時代草創期(約12,000年前)の土器である。昭和52・53年(1977・78)にかけて行われた発掘調査では縄文時代草創期の集落を全掘し、その後の研究に大きな影響を与えた。住居と考えられる竪穴状遺構が1軒、石器製作の場所と考えられる遺構が3箇所検出され、草創期の集落形態が明らかになった。遺物としては、隆線文土器や石器類が、良好なまとまりをもって多数出土した。 この資料は、縄文時代草創期の隆線文土器である(報告書No.38、草創期資料集14)。中型の深鉢で、口縁部から胴上部にかけて残存していた。口縁部は直行して開き、底部は丸底だと考えられる。口縁部には細隆線文と爪形文を組合せた文様を施す。口縁端部に細隆線文を貼付し、鋭いヘラ先による刻みを連続的に加えている。口縁下1cmと5cmの位置に幅5mm前後の細隆線を貼付し、連続押捺を加えて波状にしている。上の隆線の波頂下には押引きを加える。隆線間には三日月形のハの字文を2列加えている。隆線とハの字文の間には浅い沈線が残る。

作者:

時代/作成:原始

法量:口径19.9cm、高さ18.2cm

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