企画展(アーカイブ)
元久2年(1205)、横浜市旭区の二俣川において壮絶な最期を遂げた畠山重忠は、人格・体力・容姿ともにすぐれた武士と伝えられ、武蔵武士・関東武士を代表する存在です。
重忠は、武蔵国で大きな勢力を誇った秩父平氏の出身で、長寛2年(1164)、畠山館で誕生しました。重忠は、治承・寿永の合戦(源平合戦)で活躍し、また、鎌倉幕府に仕え、頼朝の右腕として手腕を発揮しましたが、幕府の権力闘争の犠牲となりました。『平家物語』や『吾妻鏡』などは、重忠に関する数々のエピソードを伝えています。これらの中には、史実でないものもあります。しかし、彼の篤実な人柄と武勇は多くの人々に受け入れられ、現在も多くの伝承・史跡を伝えています。
この展覧会では、畠山重忠の生涯と人物像をたどるとともに、大鎧を中心とした武士の装いをはじめ、平安時代末から鎌倉時代初めの武蔵武士をめぐる諸相を紹介します。また、後世において畠山重忠像がどのように作られていったのかも探ります。
展示構成
プロローグ
Ⅰ 秩父平氏の台頭
Ⅱ 畠山重忠の生涯
Ⅲ 武士の装い-大鎧・太刀・弓・馬具-
Ⅳ 武蔵武士の諸相-その生活と生産-
Ⅴ その後の畠山重忠
エピローグ-近代における畠山重忠-
主な展示品
●宝寿丸・黒漆鞘 (武蔵御嶽神社蔵 重要文化財)
●法住寺殿跡出土遺物 (木下美術館蔵 重要文化財)
●長覆輪太刀 (馬場都々古別神社蔵 重要文化財)
●赤糸威鎧残闕 (馬場都々古別神社蔵 重要文化財)
●鉄二十八間四方白星兜 (神奈川県立歴史博物館蔵 重要文化財)
●金沢貞顕書状 (称名寺 神奈川県立金沢文庫保管 重要文化財)
●赤糸威大鎧【復元】 ●紫裾濃威鎧【復元】
●一の谷合戦図屏風 (馬の博物館蔵)
●河越館跡出土遺物 ●宮久保遺跡出土遺物
●多摩ニュータウンNo.22遺跡出土遺物
●西ノ谷遺跡出土遺物 ●畠山重忠関係浮世絵
開催概要
【観覧料】
特別展 常設展共通
一般 400(320)円 600(480)円
大学生・高校生 200(160)円 300(240)円
中学生・小学生 100(80)円 150(120)円
( )内は団体料金(20名以上)です。
関連事業
■講演会 ※事前申込制
①11月4日(日) 「源平内乱と畠山重忠」 野口実(京都女子大学教授) 終了しました
②11月23日(金・祝)「鎌倉幕府の成立と畠山重忠」
〈「武家の古都・鎌倉」世界遺産登録推進事業関連〉 五味文彦(放送大学教授・東京大学名誉教授)
■研究講座 ※当日先着順
①10月21日(日)「畠山重忠とその時代」 平野卓治(横浜市歴史博物館) 終了しました
②11月11日(日)「平安時代末~鎌倉時代の大鎧」 豊田勝彦(甲冑制作者) 終了しました
③11月18日(日)「秩父平氏の展開 川越氏と畠山氏」 落合義明(東海大学・慶應義塾大学非常勤講師)
■フロアレクチャー(担当学芸員による展示解説) ※開始10分前に企画展示室前に集合
①10月21日(日)11:00~、②10月27日(土)10:00~・15:00~
③11月11日(日)11:00~、④11月18日(日)11:00~、⑤11月25日(日)10:00~・15:00~
■畠山重忠の故地を訪ねて(日帰りバスツアー) ※事前申込制 締め切りました
畠山重忠公史跡公園・満福寺・井椋神社・鶯の瀬(深谷市)、菅谷館・大倉館跡(嵐山町)、鎌倉道などをめぐります。
11月7日(水) 終了しました
■遺跡散歩「畠山重忠の遺跡を訪ねて」 ※事前申込制 締め切りました
畠山重忠公碑・首塚・駕籠塚・六ツ塚・畠山重忠公遺烈碑などをめぐります。
11月14日(水) 終了しました
※この事業は「ふるさと横浜探検」です。
展示図録
あり