企画展(アーカイブ)
生活水準が上昇して余暇が生じるようになった江戸時代半ばから近代、各地の名所旧跡や古社名刹へと多くの人々が訪れるようになります。こうした参詣・物見遊山・観光の旅の期間は、数か月をかける長いものから日帰り・数日間という短期間のものまでさまざまでしたが、市域を含む神奈川県域は大都市江戸・東京の近郊に位置するという地域性から短期の旅の対象地となっています。
この収蔵資料展では、県域と周辺の名所に関する浮世絵・絵図等の当館収蔵資料を通して、当時の人々が持った名所への想いの一端を紹介します。
展示構成
■展示構成■
(1)江戸近郊を描く絵地図
(2)道中記・道中日記
(3)開港場横浜
(4)金沢・鎌倉・江ノ島
(5)大山・富士
(6)横浜往古絵巻の世界
(7)吉田初三郎の鳥瞰図
主な展示品
■主な展示資料■
・ 天保13年(1842) 富士見十三州輿地全図
・ 安政3年(1856) 改正都南近郊之図
・ 明治初期 大山道程図
・ 文化7年(1810) 旅行用心集
・ 明治年間 東海道神奈川宿台町休泊御定宿(富士参詣道記)
・ 安政6年(1859) 神奈川港御貿易場御開地御役屋敷并町々寺院社地ニ至ル迄明細大絵図にあらわす
・ 万延元年(1860) 貞秀 神奈川横浜港真景・横浜海岸図会(大錦6枚組)
・ 嘉永年間 初代広重 相州江之島弁才天開帳参詣群衆之図(大錦3枚組)
・ 安政4年(1857) 初代広重 武陽金沢八勝夜景(大錦3枚組)
・ 文久3年(1863) 2代広重 東海道名所之内 鎌倉金沢
・ 弘化2年(1845) 富士画巻(明治23年(1890)写)
・ 安政6年(1859) 貞秀 富士両道一覧之図
・ 安政5年(1858) 初代広重 大山道中張交図会(大錦3枚組)
・ 昭和30年(1955) 横浜往古絵巻(『江戸名所図会』の挿絵の内、川崎・横浜両市域に属する部分34図を狩野金鳳が彩色模写したもの)
・ 昭和9年(1934) 吉田初三郎画 神奈川県(神奈川県観光図会)
・ 昭和10年(1935) 吉田初三郎画 横浜(横浜市鳥瞰図) その他、当該テーマに関わる浮世絵・絵図・古文書等 約50点
※いずれも横浜市歴史博物館所蔵。
開催概要
■展示概要■
●開催期間●
2005年5月28日(土)~7月3日(日)
●休館日●
月曜日
●主催●
横浜市歴史博物館
●共催●
横浜市教育委員会
●観覧料●
収蔵資料展 常設展・収蔵資料展セット
一般 200円(160) 500円(400)
高・大 100円(80) 250円(200)
小・中 50円(40) 100円(80)( )は20名以上の団体料金
関連事業
■フロアレクチャー■
・ 6月12日(日)
・ 6月19日(日)
・ 6月26日(日)
展示図録
あり