企画展(アーカイブ)
鎌倉時代になると、関東武士の中には、守護・地頭として全国各地に赴くものが出てきます。彼らを西遷・北遷武士などと呼んでいます。平子氏もその一つで、武蔵国久良岐郡平子郷(横浜市中・南・磯子区付近)を本拠地とし、周防国(山口県)や越後国(新潟県)の地頭として赴いています。やがて土着した彼らは、大内氏や上杉氏などの有力な家臣となり、中世を生き抜きます。
本展覧会では、横浜・山口・新潟・山形などに残る関係資料を一堂に集め、各地での活躍や培った文化などを紹介します。
展示構成
I 武蔵武士団と平子氏の系譜
・横山党系図と桓武平氏系図
・三浦党と平子氏
II 源頼朝と平子有長
・源平合戦と有長
・曽我兄弟の敵討と有長
III 周防国仁保荘と平子氏
・仁保荘域の復元
・平子重経の仁保荘入部
・源久寺の創建と船山八幡宮の勧請
・仁保荘支配の進展
・仁保荘支配の確立
・平子氏の発展と守護大内氏
・毛利氏の防長進出と平子氏
・平子館の発掘
IV 武蔵国平子郷と平子氏
・鎌倉幕府と平子氏
・室町期の平子郷
・永享の乱と平子氏
・寶生寺・真照寺と平子氏
・平子郷支配の終えん
V越後国と平子氏
・山田郷地頭職と平子氏の入部
・守護上杉氏と平子氏
・越後府中と大楽館
・平子政重と朝政の活躍
・長尾為景と平子氏
・上杉謙信と平子氏
・越後平子氏の終末
主な展示品
・三浦義明像 鎌倉時代 横須賀市・満昌寺蔵 重要文化財
・後三年合戦絵詞 南北朝時代 東京国立博物館蔵 重要文化財
・平子重経像 鎌倉時代 山口市・源久寺蔵 重要文化財
・慶長国絵図 江戸時代 宇部市蔵 重要文化財
・毛利元就画像 戦国時代 防府市・毛利博物館 重要文化財
・結城合戦絵詞 室町時代 国立歴史民俗博物館 重要文化財
・三浦家文書 東京・三浦重孝氏蔵
・覚園寺文書 鎌倉市・覚園寺蔵 重要文化財
・寶生寺文書 横浜市・寶生寺蔵 市指定文化財
・上杉家文書 米沢市上杉博物館蔵 国宝
・中条家文書 山形大学附属図書館蔵 重要文化財
期間限定出品資料の展示日程
小笠原文書 10月18日~10月31日
比志島文書 10月18日~10月31日
重要文化財 後三年合戦絵詞 10月18日~11月3日
重要文化財 結城合戦絵詞 10月18日~11月3日
志賀槇太郎氏所蔵文書 10月18日~11月16日
宇都宮氏家蔵文書 10月18日~11月16日
伊東文書 10月18日~11月16日
重要文化財 中条家文書 10月30日~11月24日
開催概要
●主催●
横浜市歴史博物館、文化庁
●共催●
横浜市教育委員会
●観覧料●
特別展 常設展・特別展セット
一般
400円(320)
600円(480)
高・大
200円(160)
300円(240)
小・中
100円(80)
150円(120)
( )は20名以上の団体料金
関連事業
■講演会■
11月2日(日)午後1時30分から
「周防の平子氏」 田中倫子(山口芸術短期大学助教授)
11月16日(日)午後1時30分から
「戦国期越後の平子氏」 矢田俊文(新潟大学人文学部教授)
参加費:無料
定員:170名
場所:講堂
■研究講座■
11月23日(日)「横浜の平子氏」
遠藤廣昭(横浜市歴史博物館学芸係長)
・午後1時30分から。定員170名、当日先着順(受付は1時間前から)
■フロアレクチャー■
10月26日(日)・11月9日(日)
集合場所:研修室
・ いずれも午前11時・午後2時から、担当学芸員が展示解説を行います。
各回とも1時間程度。定員は30名、当日先着順(受付は30分前から)。
参加料は無料ですが、特別展チケットが必要です。
展示図録
あり