横浜市歴史博物館

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企画展(アーカイブ)

企画展
東へ西へ 律令国家を支えた古代東国の人々

古代の律令国家では、一般の人々(百姓(ひゃくせい))は、調(ちょう)や庸(よう)などの物納税をはじめ、労役、兵役など多くの負担を課せられていました。このため人々は、都へ、あるいは戦乱・防備の地へと動かざるを得ませんでした。特に横浜市域をふくむ東国の人々は、税を都へ運ぶだけでなく、西辺防備の防人(さきもり)として遠く北九州の大宰府(だざいふ)などへ、東北経営のための移民や対蝦夷(えみし)戦争の兵士として東北地方の城柵(じょうさく)などへと、まさに“東へ西へ”と移動を強いられたのです。
この企画展では、横浜市域にあたる武蔵国都筑郡(むさしのくにつづきぐん)・久良郡(くらきぐん)に居住した人々を中心に、古代東国の人々が、どのような過程を経て調や庸などの税を都へと運搬していったのか、防人としてどのように任地に赴いたのか、また律令国家の東北経営にどのようにかかわっていたのか、それらの実態を明らかにし、人々が“東へ西へ”と移動した様相を追っていきます。それにより、古代の横浜市域に住んだ人々の生活の一端を示すとともに、列島各地との結びつきを探ります。

展示構成

プロローグ -古代の人々の負担-
I 西へ
(1)税を運ぶ -都への道-
・都へ運ぶ物 ・郡家と国府 ・都への旅 ・奈良の都と市・調邸 ・都から来たもの
(2)防人として -大宰府への道-
・足柄峠を越えて ・難波津から ・大宰府の様相 
II 東へ
(1)蝦夷戦争を支える
・東北経営と東国地域の負担 ・国衙工房の様相 
(2)東北の城柵と東国地域 
・郡山遺跡・多賀城と東国地域 ・移民たちの足跡 ・胆沢城と東国地域 ・秋田城と東国地域
エピローグ -兵の時代への系譜 -

主な展示品

・武蔵国府・相模国府関連遺跡出土遺物(墨書土器・緑釉陶器・灰釉陶器・鉄製品・三彩小壺など)
・静岡市曲金北遺跡出土遺物(木簡・木製品・土器など)
・平城京跡出土遺物(鬼瓦・木簡・墨書土器・形象硯・三彩壺・分銅・東市関連遺物など)
・大宰府跡出土遺物(鬼瓦・木簡・墨書土器・緑釉陶器など)
・仙台市郡山遺跡出土遺物(木簡・関東系土師器・鉄製品など)
・多賀城跡出土遺物(文字瓦・木簡・墨書土器・鉄製品など)
・多賀城碑(複製)
・御駒堂遺跡・名生館遺跡・色麻古墳群出土関東系土師器
・胆沢城跡出土遺物(墨書土器・関東系土師器など)
・秋田城跡出土遺物(木簡・墨書土器・関東系土器・木製品など)
・天平十年駿河国正税帳・周防国正税帳(複製)

開催概要

●主催●
横浜市歴史博物館

●共催●
横浜市教育委員会

●観覧料●
区 分 企 画 展 常設展・企画展セット
一 般 300円(240) 600円(480)
高・大 150円(120) 300円(240)
小・中 50円(40) 100円(80)

( )は20名以上の団体料金

関連事業

■講演会■
4月14日(日)午後1時30分
「奈良の都と東国社会-古代の都鄙間交通-」舘野和己(奈良女子大学教授)
4月28日(日)午後1時30分
「古代国家の東北経営と東国社会」今泉隆雄(東北大学教授)
(場所:講堂)
・各回とも参加料は無料。定員は170名です。
・申込み方法=各回ごとに往復はがきに住所・氏名・年齢・ご希望の講演会をご記入の上、
「〒224-0003 横浜市都筑区中川中央 1-18-1
横浜市歴史博物館学芸課」までお送りください。はがき1枚につき1名様のみ有効です。
複数の回をご希望の場合には各回ごとの申込みが必要となります。希望者が多い場合には抽選となります。
・締切り=4月14日の講演会は4月1日(月)、4月28日の講演会は4月15日(月)必着です。



■フロアレクチャー■
4月21日(日)・5月3日(金)
(集合場所:研修室)
・いずれも午前11時・午後2時からの2回、担当学芸員が展示解説を行います。
・各回とも1時間程度。定員は30名、当日先着順(受付は30分前から)。
・参加料は無料ですが、企画展チケットが必要です。




■企画展関連ツアー■

古代城柵(じょうさく)を訪ねる旅

終了しました

5月8日(水)~5月9日(木)
最少催行人員:30名(募集人員45名)
旅行代金:大人1名 38‚500円(和室3名~5名1室料金)

行程:東京駅-仙台駅-東北歴史博物館-多賀城跡・多賀城廃寺-平泉(泊)
平泉-中尊寺-水沢市埋蔵文化財調査センター-胆沢城跡-志波城跡-盛岡駅-東京駅

お申込み・お問い合わせ
主催:(株)日本旅行 横浜支店 TEL.045(641)9604

展示図録

あり

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