新しい質問
やぐら
 掘り終わった竪穴住居跡などの遺構は、実測図を書いて記録した後に写真撮影を行ないます。この時に使う組立式の足場のことをやぐらといいます。写真撮影をする場合、高い位置から撮影するほうが、下から撮影したよりも多くの情報を手に入れることができるので、必ずといっていいほどこの足場を組み立てて撮影を行ないます。
 この足場は、本来は建設現場で外壁の塗装などに使う足場の一種で、ビテイ足場とかローリングタワーなどと呼ばれているものです。町中で見たことありませんか?組立式のため運搬が楽で、そのうえ足元にジャッキがついているため、わずかなスペースさえあれば多少の傾斜地であっても水平に立てられるのでとても便利です。
 この足場の組み立てられた様子が、お祭りや盆踊りなどで太鼓をのせる高い台の櫓(やぐら)に似ているために、一般的にこう呼ばれています。最近では、アルミ製で軽量のものがあり、飛行機整備に使用するための専用の足場を使うこともあります。
 ちなみにビテイ足場のビテイとは、世界初の鋼製枠組み足場の考案者デヴィット・E・ビティ氏の名前で、今日では日本における足場の代名詞となっています。セメダインやマジックインキなどと同じですね。
どんなところでも立てられるのでとても便利です
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