Q&A

Q : 野島貝塚からはどんな貝が出土したのですか

野島貝塚は金沢区に所在する、約8000年前の縄文時代早期の貝塚です。

野島貝塚では、82種類もの貝類が出土しています。このうち主体となるのはマガキでした。


野島貝塚が作られた縄文時代早期後半は気候が温暖となり、縄文海進という海の侵入が起こっていた時期でした。それまで陸であったところに海水が侵入し、干潟が形成されそこにカキ礁が形成されたのです。カキ礁は現在の六浦ポンプ場付近の干潟等に形成されました。マガキの礁は海水と淡水が入り混じる河口部周辺の潮間帯に形成されやすく、干潟からは他にもこうした地点に生息する、オオヘビガイ・ヤマトシジミ・ハイガイ・オキシジミなどが採取されました。


また貝塚周辺の平潟湾海域中央部の水深が深く、海底が泥の地点(現・追浜公園付近)からは、アカガイなどが採取されました。同様に平潟湾の沿岸〜中央部で海底が砂の地点からは、ハマグリ・アサリ・カガミガイ・シオフキなどが採取されました。平潟湾に生息する貝種は多く、野島貝塚の人々はいくつかのポイントから様々な貝類を採取していたとみられています。


当時の海岸線や生息していた貝類などの詳細は、「埋文よこはま」43号で紹介していますので、ぜひ合わせてご覧ください。


写真は現在の野島貝塚です。



 


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