縄文時代の貝塚から見つかった、貝の種類を紹介します。
縄文時代の人々は、主に狩りや漁、植物等の採集によって食料を得ていました。
季節の移り変わりに合わせ、主に春から夏は魚・貝、また山菜などの採取、秋から冬にかけては木の実・果実、鹿・イノシシなどの狩りを行っていました。
貝は年間を通して採取されていたようですが、特に春先に集中して採られています。
当時の人々は貝を食べた後、貝殻をムラの周辺の空き地や使用しない竪穴住居の跡などに捨てており、同じ場所に何度も捨てたため、貝殻が積もり貝塚となりました。
当時の人々がどのような貝を食べていたのかは、この貝塚の貝を調べるとわかります。
縄文時代の貝塚では30〜40種類ほどの貝類が見つかっており、主な種類は3〜4種類、多くて10種類ほどです。
多く見つかる貝はハマグリ・アサリ・ヤマトシジミ・ハイガイなどで、東京湾沿岸の貝塚ではオキシジミ・シオフキガイ・マテガイなども多く見られます。横浜市内の貝塚でもハイガイ・シオフキガイ・アサリ・オキシジミなどが見つかっています。
なお、『埋文よこはま』37号ではより詳しく横浜の貝塚について紹介しています。こちらもぜひご覧ください。ホームページからも閲覧いただけます。
港北区日吉 下組東貝塚から見つかったハマグリ
中区本牧緑ヶ丘 平台貝塚から見つかったハイガイ
ハイガイは、気温が高かった縄文時代前半期には関東近郊でも見られていましたが、現在の気温では生息に適さず、今は有明海など西日本のごく一部にのみ生息しています。