Q 縄文時代の人はニワトリを食べていたんですか?
 ボクはアツアツのフライドチキンが大好物です。縄文時代の人たちは、鳥や獣などを捕って食べていたって聞きましたが、やっぱりニワトリも食べていたんですか? (相模原市 なおきさん 10才 からの質問)
A 一般的に、縄文時代と弥生時代以降の食料の調達方法としては、縄文時代の人たちが狩猟採集を中心に、弥生時代より後の時代の人たちは農耕を中心としていることが知られています。最近では、縄文時代の人たちも原始的な農耕を行なっていたと考える人が多いようです。また、縄文時代の人たちが狩猟を行なっているといっても、主体は植物や貝などの採集であったと考えられています。
 貝塚の調査などによって、当時の日本にはイノシシ、シカ、タヌキ、クマ、イヌなどが棲息(住んでいた)していたことが分かっています。これらの動物は、食用としてだけではなく、毛皮を使うためにも捕られていました。しかし、残念ながら、ニワトリはまだ確認されていません。
 そもそも、ニワトリは家畜(かちく)というグループに含まれる動物で、人間が野生の動物を品種改良(いろいろな動物とかけあわせをすること)して作られた動物です。その原形種は、今でも東南アジアに棲息する赤色野鶏(せきしょくやけい)という野鶏(鳥)が原形種であったと考えられています。今から約4,000年前に東南アジアで人に飼われるようになり(家畜化し)、それからだんだんと世界中に広がっていったもので、日本には約2,300年くらい前(弥生時代)に来たものと考えられています。ニワトリの名前の由来は、赤色野鶏と言うように羽が赤かったため、この赤色の別表現の丹色(にいろ)の羽の鳥ということで丹羽鶏(鳥)と呼ばれるようになったといわれています。
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