新しい質問

Q 埋蔵文化財センターで働く方法を教えてください。
 将来、出来たら埋蔵文化財センターで仕事をしたいのですが、そういった仕事をするためにはいったいどういうことが必要になりますか?  調布市 森さん 20歳(女性)からのご質問
 

 

A 埋蔵文化財センターで働く際には、概ね2つの職務形態があります。ひとつは職員として、もうひとつはアルバイトやパートタイム職員として働く方法です。恐らく、お歳から推測するに職員として就職したいということだと思いますので、まずはこちらから説明いたします。
 埋蔵文化財センターのような施設では、事務系と専門系の2つの部署があります。事務系は、当然通常の事務職と同じような資格などが必要とされます。次に、専門系の部署では、おおよそ大学の史学科で考古学などを学んでいることが前提となります。また、場合によっては、大学院を出ていることが必須であったり、学芸員の資格を有していなければならない場合もあります。さらに、発掘調査の経験や論文の有無などを問う場合もあります。
 採用にあたっては、すべての組織がそうであるかは分かりませんが、最近では公務員試験と同じような一般試験と、土器・石器の実測などの実技試験との2本立てで行なう場合が多いようです。また、論述形式の試験や面接をする場合もあります。
 埋蔵文化財センターのような職種に就く人には、職種に対して情熱が非常にある人が多く、腰掛けで職に就く人がいないため、よほどのことがない限り空きができず新規採用がないのが現状です。でも希望を捨ててはいけません。もしかしたら、ここ2007年から2〜3年間は団塊の世代が退職を迎える時期なので、埋蔵文化財センター等の施設にも新規採用特需?があるかも知れませんから。それから、最近では終身雇用ではなく、任期付職員という形での募集が多いことも実情となっていることをお知らせしておきます。
 もうひとつの形態は、発掘調査や整理作業に伴ってアルバイトやパートタイム職員として働くケースです。こちらは事業に伴う募集ですので、年度の途中なども多く、一度募集を締め切った後に再度募集がかかったりするケースもあります。また、埋蔵文化財センターがある地域によっても違いますし、事業規模の大きい県と市町村レベルでは採用の件数や募集人数が異なります。ですから、近年発掘調査件数が減少している当埋蔵文化財センターでは、ほとんど募集していないのが現状です。こちらの採用については、特に資格等の必要はありませんし、筆記試験等はありません(面接による試験はあります)。
 パートタイム職員は、一昔前までは土器を洗ったり、復原したりする作業のみに従事していただいていたのですが、最近では、コンピュータを用いたデジタルトレースやDTP等の作業をお願いする場合もあるので、こういった特技をお持ちの方は採用される可能性は高いようです。また、アルバイト職員は、基本的には考古学専攻の大学生以上で、主に遺物の実測作業や発掘調査補助等を行なうこととなります。
 埋蔵文化財センターに就職するにあたっては、考古学関係の就職情報のサイトがあるようですから、そういったところに常に目を光らせておき、ご自分にあった職場を探すのもひとつの手ではないでしょうか?
 なお、当センターでは、職員およびアルバイト・パートの採用は今のところありませんが、アルバイトやパートを希望している方には、年度内に事業が予想されている場合、前もって履歴書等を送付していただき、事業が決定した段階で雇用するような方法もとっています。

 

 埋文ページホームへ