平成21年８ 月に中区本牧の名勝三溪園の内苑にある内苑流れ（紅葉流れ）の整備に伴う発掘調査を行ないました。この流れは、原三溪（富太郎）が敷地内に移設した聴秋閣（ちょうしゅうかく）の後ろの谷を流れるものです。この調査は、これから実施される整備の事前調査として、河床（かしょう）の状態や景石（けいせき）の設置状況などを考古学的な手法を用いて調べることを目的として実施いたしました。

　平成22年２月に金沢区瀬戸にある市立金沢高校の整備事業に伴って立ち会い調査を行ないました。埋設管を敷設しようとところ、その溝の中から貝層が検出されたため、測図・写真撮影を行ないました。市立金沢高校では、以前も樹木の移植に伴って貝塚を調査した事例があり、今後十分な注意が必要となる遺跡です。この調査に関する整理報告作業は平成22年度に実施する予定です。

横浜市中区本牧三之谷58−１

公益財団法人三溪園保勝会

2009.08.〜2009.08.（現地調査）

　この事業については、埋蔵文化財発掘調査とは異なるため、発掘調査部分についての整理作業を行ない事業者に報告いたしましたが、通常の発掘調査報告書は刊行していません。